2月、バレンタインデーの前日に、T-Falの2014年 春〜夏の内覧会が行われました。
中でも注目は、新型サイクロン掃除機「エアフォース エクストリーム」です。
その他、調理家電でも面白い製品が、いろいろありました。
このため、2回に分けて、レポートしたいと思います。
第1回目は、注目の掃除機から・・・。
■ニーズが高まっているスティック型掃除機
T-Falの内覧会は、マネージングディレクターのペア・ラスムセンの話から始まりました。
現在、T-Falは、日本市場がどんどん変わっていることを感じているそうです。
1つは食習慣です。
非常に健康に気を使った食事スタイルになっているそうです。
しかし、料理自体はなるべく手間を掛けないようになったということです。
いまや女性も働く時代ですので、凝った料理を作るには、余りにも時間がない。面倒な部分は調理家電でというわけです。
もう1つは、家族構成ですね。
高齢化社会と言われ初めて久しいですが、実際に定年後の1人、2人暮らしを含め、少人数家族が増加しているそうです。
その場合、家も小さくなりますし、家電も小ぶりで使い勝手が良いものが良いと言うわけです。
で、こちらのニーズでスティック型掃除機が登場するわけです。
■スティック型掃除機の長所と欠点
スティック型掃除機は便利です。
まず「すぐ」に掃除できます。これは納戸の中などにしまわないからです。
コードレスが基本ですから、「楽々移動」できます。
逆に欠点はと言われると、出てくるのは次の2点です。
1)吸い込む力が弱い。
バッテリーですし、モーターも小型のものを使いますから・・・。
2)吸い込める時間が限られている。
何たってバッテリー駆動ですからね。限界はあります。
場合によってはフィルターが目詰まったりします。
ちなみに、T-Falが市場調査を行った結果、1回の掃除で掃除機を掛ける時間は18分が平均だそうです。
よくコードレスの1つの目標は20分(=20分間掃除機が使えれば、掃除が可能の意)といわれていますが、このデーターもそれを物語っています。
■エクストリームは「羊の皮を被った狼」
T-Falはこれに対し、「モーター」「バッテリー」「フィルター」「空気の流れ」を見直しました。
デザインこそ、エアーフォースデザインを継承していますが、中身は全く違います。極端な言い方をすると、羊から、羊の皮を被った狼になった感じです。
「細マッチョ」型とでも言うのでしょうか、非常に頼もしい掃除機になっています。
●モーター
まず、モーターは25%アップ。
触ってみて笑っちゃいました。T-Falのデルタヘッドは、ヘッドに設けられたいくつかの吸い込み口から空気とゴミを吸い寄せる構造です。
しかしモーターの力が弱い場合、ゴミにヘッドをあてに行かなければならない。デルタヘッドはヘッドが大きいですから、ヘッドを振り回す方法は苦手です。
しかし、25%アップの強力モーターだと、デルタヘッドが設計通りのパフォーマンスを見せます。
動画で確認してみてください。
さらにデルタヘッドに内蔵されたモーターブラシの回転数も従来の3000回転から6200回転になっており、格段の吸い込み力です。
●バッテリー
エクストリームは、吸引スピードを3段階に変えることができます。多くの人は、中〜強のレベルで、掃除をすると思います。今回採用された新型リチウムイオン充電池は、「ハイスピード」モード(強さ「強」)で、なんと30分使えるのです。
平均時間が18分としたら、12分も余っている。余裕の大容量!
しかもバッテリーは電気がなくなるギリギリまで、強い電力を送り続けるタイプですので、「ハイスピード」なのに力不足なんてことはありません。
しかも「6時間」でフル充電可能(従来品は「12時間」)。電池寿命も、従来品の2倍ということです。
今までと一線を画します!
●フィルター&空気の流れ
技術は2つですが、目的は同じです。
それは、フィルターを詰まらせないことです。
フィルターが詰まると、空気の流れが遮断されますので、吸引できなくなります。
パワフルなモーターを採用しても、活かされないのです。
フィルターの方は、フィルターの下部に傘を付けました。傘より上にゴミを溜めない構造です。
そしてこの傘の下で、廻るサイクロン気流に変更してあります。
要するに、フィルター目をゴミから守る技術というわけです。
■デザイン
デザイナーは新しいコンセプトを製品に取り入れます。
今回のコンセプトは「力強さ」のようです。そのためか、ちょっとメカメカしいですね。
個人的には、それでなくても、パソコン、通信機器、AV系はメカっぽいデザインですので、掃除機までそうなるとなぁ…という感じでしょうかね。
ちなみに、マッチョ系のステック掃除機、今多いですね。
■その他の特徴
●デルタビジョン
デルタヘッド側面にはLEDが付いています。暗いところではゴミの有無が分からなくなったりします。便利な機能です。
●充電残量ライトインジケーター
●全方位吸引、デルタヘッド
●ブラシは取り外し可能。お掃除ラクラク
●ワンタッチ操作可能なダストボックス
●自立型
■主な仕様
型名 エアフォース エクストリーム
サイズ 250(W)×250(D)×1,080(H)mm
重さ 3.41kg
集塵容積 500ml
使用電池 リチウムイオン充電池 25.2V
充電時間 6時間
連続使用時間 55分(ミニマムモード)
35分(ノーマルモード)
30分(ハイスピードモード)
希望小売価格 37,800円(5%消費税込)
発売 2014年3月
(多賀一晃/生活家電.com)