■ドイツNo.1の洗浄機メーカー
ミーレは、ドイツでNo.1の洗浄機メーカーです。家庭用の洗濯機・乾燥機・食器洗浄機の実力は折り紙付きですし、家庭用としては他にオーブン・冷蔵庫・冷凍庫・ワインセラー・掃除機・IHクッキングシステム・コーヒーマシンなどを手がけています。
■展示方法は立体図解
ドイツは展示会が盛んであることは、別のレポートにも書きました。ということは、展示内容に関して目利きであるわけです。つまり、分かりやすく、迫力があるものを要求する訳です。ミーレの取った手段は、立体図解。プラモデルの設計図の実物版という方が分かりやすいかも知れませんね。大きなドラムをスムーズに静かに回すため、クルマとダンパーが付いていることが分かります。
■今年は、乾燥機に注力!
ヨーロッパでは、洗濯機と乾燥機は2つに分かれていることが多いです。これも文化ですね。「W」と書かれているのが洗濯機、「T」と書かれているのが乾燥機だそうです。
その下に「Steam Finish」と書かれています。説明員によりますと、これが今回の目玉技術ということです。乾燥前に、少しだけ水を掛けて湿らせるのだそうです。そしてふんわり乾かす。実際の洗濯物はありませんでしたが、説明員によると手触りが全然違うそうです。
■太陽光と水を利用して60%以上の省エネ
太陽光で省エネというと、日本人は『あぁ太陽電池ね』となります。ミーレは、水を温かくするのに使います。要するに太陽の熱で水を50℃近くまで温めて、その温水を乾燥などに利用するのです。
私が小さい頃ですが、隣家が似たシステムを使っていて、風呂の湯を沸かしていました。夏は水を入れないと入れない温度でしたから、今から40年以上前の装置でも50℃近くまで上がったのではないでしょうか。
また、彼らは温水を使う食洗機も持っているので、最低でも60%以上省エネが可能としています。考えてみれば、太陽光を必ず電気化する必要はないですから、熱を熱として利用するのも大いにありだと思います。なお、このシステムはSOLVIS社と一緒に進めているそうです。
■洗濯機は、2種類の洗剤を使用
クリーニングに出さずに家庭で洗う。節約のコツですね。しかし実際は絹も木綿も一緒に洗い、『高い絹物の肌触りが良くなくなってしまった』ということはありませんか?
ミーレは「TWIN DOS」というシステムで対応しています。ミーレで使用する洗剤はパックに入っています。そしてこのパックは中で2分割されています。ドラキュラの歯のように2つの尖ったものでそれを突き破り使うわけです。実際は、洗剤を別々に混ぜ合わせます。途中で混じり合うことがありませんので、1回の労力で、2種類の洗剤を使いこなす訳です。説明員の話だと、色々な種類の洗剤を用意してあるので、安心してほしいといわれました。No.1メーカーの自負を感じます。
■巨大な上、洗浄力のある洗浄機
次は洗浄機です。写真をご覧ください。下段に鍋などが大量に入れられています。気になって説明員に問題ないのかと聞いたところ、『全くない。ミーレは良い洗浄力を持っている』と言われました。
■エスプレッソ・マシンとコーヒーマシン
今注目を集めている調理家電に、エスプレッソ・マシンがあります。しかし驚いたのは、ビルトイン型があったことです。コーヒーまでビルトインとは・・・。本当にビルトイン好きなんですね、ヨーロッパの方々。
その他、冷蔵庫・掃除機などが展示してありました。(多賀一晃)