「スマート」という言葉が流行っています。複数の家電を作る総合家電メーカーは、何らかの形で家電全体を制御しようとしています。より使いやすいという意味で、賢くなったという意味の「スマート」と形容されます。日本ではHEMS(Home Energy Management System、家庭用エネルギー管理システム。)をベースにという考え方がスタンダードになりつつありますが、おとなり韓国のLGはどのようなイメージを持っているのでしょうか?
■スマホでコントロール。だからスマート・リビング
LGは、今回全ての家電をスマートフォンでコントロールできるようにしました。だからという訳ではないでしょうが、スマート・リビングと題されていました。
日本との違いは、まずHEMSを全く無視していることが挙げられます。HEMSは管理システムです。どちらかと言えば「守り」です。が、LGは商品の魅力を追求します。典型的な「攻め」です。で、彼らは「攻」しか考えない。攻撃は最大の防御といいますが、とにかく新しいことをさせようという考えです。
■ありがちなスマート機能は他社も同じ
「攻め」とプラス方向に書きましたが、実際に何をするのかはアイディア勝負で、「どんなことをさせたいのか」を思いつくのがポイントです。現時点で、目を見張るアイディアは出ていません。これは他社と似たようなものです。冷蔵庫なら中の食品管理、食洗機、洗濯機ならプログラム通りに洗うことができる、電子レンジなら新しいレシピをインプットできる等です。
ただし、冷蔵庫で「扉の開閉具合をコントロールするんだ」と言われた時は、自分好みに基本動作がカスタマイズできるのは面白いなと思いました。同じ冷蔵庫で、老人向けに扉の開閉を軽くしたり、子供が冷蔵庫の開け閉めを頻繁にするなら、扉を重くしたりができる訳です。通常変えられない冷蔵庫の開け閉めという基本機能が変わるのは魅力です。
では、他に面白かったものを紹介していきましょう。
■掃除機での面白い仕様
掃除機の吸引力に関しては、ダイソンが提案したサイクロン方式が主流ですが、LGはゴミを圧縮板で物理的に圧縮して空気の流れを作ることを展示していました。また掃除機が人間の後を自力で追い掛ける機能「FOLLOW ME機能」も提案。追いかける掃除機は楽かもしれません。
■冷蔵庫の面白い仕様
二重扉による節電、アイスシステムなどが提案されていました。正直、古典的なアイディアと思いました。