■欧州コーヒーマシン・メーカーの最新動向
デロンギ社が5日に開催したプレスカンファレンス(Hall 1.1 Booth 201)で、欧州でのコーヒーマシン・メーカーの動きが1つ明らかになりました。それは、デロンギが、ネスレおよびネスプレッソのコーヒーマシンを、ダブルブランドで販売するということです。モデルは、バリスタをのぞく全モデルとのことです。
■ダブルブランドの真意
デロンギは、コーヒーマシンの再編をするために、ダブルブランドマシンを投入したと言うだけで、細かいことは語っておりません。しかし推定できることは2つあります。まず1つは、現在コーヒーマシンは1杯毎に淹れる製品が主流になりつつあります。1杯毎に抽出するコーヒーになれてしまうと、保温に魔法瓶を使うなどの工夫がないコーヒーマシンは、淹れたコーヒーの風味が失われてしまいますので、利点がありません。
また、イタリアでコーヒーといえばエスプレッソを指すように、イタリア企業であるデロンギはエスプレッソ中心のラインナップをしてきました。
逆にネスレ&ネスプレッソは1杯毎に淹れるコーヒー・エスプレッソを追求。カプセルという豆の高い保存方法と共に、高い評価を得ていますが、嗜好品ですから、カプセルですべてをカバーする訳にはいきません。両者のカバーのためのダブルブランド製品の投入と考えられます。
■新製品の魅力
ダブルブランドは非常に手間が掛かります。コーポレートアイデンティティーは会社の顔ですから、単純に並べるわけにはいきませんし、それぞれの持ち味を活かさなければなりません。このダブルブランドの魅力はデザイン。従来からのデザインを踏襲した製品もありますが、デロンギとのダブルブランドならではのオリジナルデザインの製品が登場します。写真ではポップなデザインの製品を載せましたが、他のデザインも魅力的です。
■日本国内での展開は現時点で未定
日本国内販売については、現時点では分からないそうです。しかしネットの時代ですから、海外のものを日本で買って使う手はあります(国内保証外です。個人責任で行ってください)。選択肢が広がるのは、ユーザーにとって楽しいことです。また1つ楽しみが広がります。(多賀一晃)